卵の代替品がある!?卵アレルギーの方向けのおすすめ料理法を用途別にご紹介!
私たちの食生活に欠かせない食品の一つに卵があります。
卵は良質のタンパク質が豊富で、ビタミン・ミネラルも含まれています。乳幼児にとって大切な栄養源ですので、不必要な食事制限によって栄養バランスを崩さないようにしたいものです。
しかし、アレルギーで食べられないという人もいます。
卵がダメとなると、どうしても食べられるものに制限が多くなってしまい、スーパーで食品の原材料表示やアレルギー表示をこまめに確認して買い物をする日々になります。
「卵はこんなものにも入っているのか…」
「卵を抜くと、あれもこれも食べられないのでは…」
と思う人も多いでしょう。
でも、できる限り家族や周りの人たちと同じものを食べさせたい!そういう思いをしている人も多いはず。
そこで今回は、卵が食べられない方に向けて、卵の代用品を用途別にご紹介していきます。
【卵1個の栄養分を他の食品で代替するには】
まずは、卵の栄養についてお話します。卵は「完全栄養食」と言われるくらい、栄養価の高い食材です。
卵1個(55g)に含まれる栄養分は、タンパク質6.8g・鉄1.0mg・カルシウム28mgです。
主な栄養、タンパク質を6.8gを他の食品で代替するには、かなり大変です。
魚・肉を食べると、少量でタンパク質が補えます。
特にしらす干しは他の魚・肉に比べて、少しの量で十分なタンパク質を摂れるので、たくさんの量を一度に食べれない幼児に最適です!
ご飯と混ぜておにぎりにしたり、お味噌汁に入れたりすると食べやすいです。
きな粉も、しらす干しと大体同じ量でタンパク質を補えるので、オススメです。
おもちに付けて食べたり、ヨーグルトにかけたり、食パンにかけたりして食べる事が出来ます。子どもが食べにくそうであれば、ハチミツや黒糖を付け足すと甘さがでて食べやすくなります。
豆腐は水分が多いので量を多く食べないと十分なタンパク質が摂りにくいと言えますが、高野豆腐の場合は少量で多くのタンパク質が摂れます。
高野豆腐は煮物にするだけでなく、小さなサイズにカットされた物は、うどんに入れたり、お味噌汁に入れたりとアレンジがしやすくなります。
粉高野豆腐は色々な食材と混ぜやすく、クッキーなどの焼き菓子にも入れる事が出来ますので、おやつにもオススメです。
【卵が含まれているメニューの代表例】
お菓子編
- プリン
- ケーキ
- ホットケーキ
- クッキー
- ビスケット
- ババロア
- マフィン
- アイスクリーム
- せんべい
おかず編
- 目玉焼き
- 卵焼き
- オムライス
- ハンバーグ
- 茶碗蒸し
- 餃子
- 焼売
- 春巻
加工食品編
- ウインナー
- ハム
- ちくわ
- かまぼこ
つなぎ
- ラーメン
- 手打ちパスタ
- 食パン(パン粉)
衣
- コロッケ
- てんぷら
- フライ
調味料
- マヨネーズ
- ドレッシング
など、数多くの食品に卵が使われています。
書き出してみると「こんなにあるの!?食べられるものないのでは!?」と思いがちですが、全然そんなことはありません。少しの工夫で、ほとんどのものを食べることができるのです。
【除去する必要のない物】
鶏肉
鶏肉は卵を産む親ですが、鶏肉のタンパク質は鶏卵のアレルゲン原となるタンパク質と別物なので食べても大丈夫です。
魚卵
魚卵は、いくら・数の子・たらこなどありますが鶏卵のタンパク質と異なるので鶏卵のアレルギーでも食べる事ができますが、魚卵のアレルギーを持っている場合もありますので確認しましょう。
卵殻カルシウム
卵殻カルシウムはカルシウムの補給の為に、焼き菓子などの添付されています。卵殻カルシウムにはアレルゲンになるタンパク質が含まれていないので、卵アレルギーの人も食べる事が出来ます。
それでは実際に卵の代用について、お菓子、お料理に分けてご紹介します。
【卵の代用 お菓子編】
〇卵の役割・効果とは?
多くの料理で卵を使われますが、卵の役割はどんなものなのでしょうか?
- 風味、味を良くする
- 生地をふんわりさせる
- 色をキレイにする
- 生地の滑らかさ、しっとり感を出す
卵にはこのような効果があるので、これらを補うような食材を使用すれば、卵なしでもお菓子や料理が作ることができます。
〇ケーキ:ホットケーキミックス
卵なしの焼き菓子を作るならホットケーキミックスを使います。
ホットケーキミックスは、小麦粉やベーキングパウダーなどお菓子作りに必要なものが全て入っている魔法の粉。
卵なしでもしっとりと風味の良い生地が作れますが、卵を入れたケーキと比較し、卵を抜いた分だけ、ふわふわ感や質の持続性は劣ります。
ふわふわ食感のケーキを目指すなら、ホットケーキミックスに牛乳やヨーグルトを加えるのがポイントです。
目安としては、卵1個に対し牛乳40ml。ヨーグルトを足すのであれば、牛乳を少なめにして、その分ヨーグルトを足します(例:牛乳20ml、ヨーグルト20ml)。
ヨーグルトではなく、「牛乳+豆腐」にすると、もっちりとした食感になりますので、好みで使い分けてみてください。
〇パウンドケーキ、パンケーキ:ホットケーキミックス+α
パウンドケーキのしっとり感を出すには、豆腐やおから、バナナなどをいれるとしっとり仕上がります。
加える液体は水よりも豆乳や牛乳を使った方が口当たりが滑らかになります。
しっとりさせるには、ハチミツや溶かしバターがおすすめです。目安としては、卵1個分に対して牛乳40ml。溶かしバターならば15~20gが適量です。
〇クッキー:はちみつ
クッキーは卵なしで作れますが、硬くなりやすく、ビスケット風のパサパサした食感になります。
しっとり感を出すには、砂糖の一部分をハチミツや風味のあるシロップに変えると、美味しくなります。風味を出すには、バニラエッセンス、紅茶の茶葉、ココア、きな粉、シナモンなど、好みを風味を足してください。
照りを出すときには卵黄を塗ります。この照りを牛乳やバターで代用できます。卵黄のように艶やかな仕上がりにはなりませんが、程よく焼けている感じを出すことができます。
〇プリン:牛乳や豆乳、カボチャ
プリンは卵をメインに使いますが、似たような味や食感を出すことはできます。
プリンを作るには、牛乳や豆乳にゼラチンを加えて固めます。プリン色にするには、かぼちゃの粉やペーストにしたものを少し混ぜて作ります。
ゼラチンの代わりにくず粉+寒天でプルンとした食感を出すこともできます。他にも、コーンスターチや片栗粉といったデンプンで作られた粉であれば代用可能です。
作るものによって少し食感が変わってくるので、自分好みのも見つけましょう。
【卵の代用 料理編】
安くて栄養満点、卵は家庭料理の定番食材です。ここではお料理で役立つ卵の代用アイデアをご紹介します。
〇お好み焼き:山芋や豆腐
ふんわり食感のお好み焼きは卵を入れて作りますが、代わりに山芋や豆腐のペーストを使うと、柔らかくふんわりとした食感になります。
卵不使用のマヨネーズを入れると、ほんのり甘く柔らかな食感になります。風味が少し足りないようなら、だし汁を入れてみたり、干しエビなどといった具に風味のあるものを使ったりしてみてください。
〇ハンバーグ:塩
ひき肉のつなぎが必要なときは「塩」で代用しましょう。ひき肉に塩を加えて粘りが出るまでこねるとつなぎになります。
通常は、卵・牛乳・パン粉がつなぎの役目。卵だけがつなぎの役目をしているわけではないので卵なしでもいけます。
ただ、卵がないと、ややふっくら感に欠けますので、その時は卵なしで、パン粉(卵不使用)に牛乳(豆乳)、すりおろしたお麩や山芋、レンコン、ペーストにした豆腐に片栗粉や小麦粉を加えれば作れます。
〇揚げ物:水溶き薄力粉やマヨネーズ(卵不使用)
コロッケやとんかつは薄力粉→溶き卵→パン粉の順で作りますが、水溶き薄力粉とパン粉で作ることができます。
また、マヨネーズ(卵不使用)→パン粉でもほんのり塩味がきいて美味しく作れます。
目安としては、薄力粉:水=2:1。あくまでも目安なので、様子を見ながら薄力粉に水を足し、作業しやすい固さに仕上げてください。
〇オムレツ、卵焼き:見た目を同じに
オムレツ、卵焼きなどの卵料理は、同じ味や食感のものを作ることはできませんが、見た目なら同じにすることができます。
オムライスの薄焼き卵なら、じゃがいもペースト+かぼちゃペースト+片栗粉+油。卵焼きなら、白身魚(すり身)+かぼちゃペースト+片栗粉などでも作れます。
もし、幼稚園や小学校に入ってからもアレルギーを持っている場合、場合によっては給食が食べられないということもあるでしょう。そんな時は、こういった擬似卵料理をお弁当として持参することで、周りの子たちと同じものを食べることができます(もちろん中身は違います)。
【まとめ】
卵を使わない料理は、代用できるものを使えば、十分美味しく、また違った味わいの料理を作ることができます。
ここ最近は、大手スーパーでも卵を使用していないマヨネーズなども販売されていますので、料理の幅が広がってきていると思います。細めに原材料表示をチェックしなければいけないのはとても大変ですが、「卵を除去しなければいけないから子どもに食べさせてあげられなかった」ものって正直あまりない気がします。
卵が食べられない方はもちろん、卵を切らしてしまった時、高カロリーやコレステロールを気にする方にも、ぜひ試してみてください。